複合アスペクトのYOD（ヨード，ヨッド）について

YODについて考えたいと思います。
ちまたでは才能、苦悩、運命に縛られる、神の手などの解釈がありますね。
このアスペクトは、その人固有の才能を表すことが多いので要チェックです。


基本的な考え方としては
セクスタイル（60度）を形成する2天体が表示する事柄に、頂点に配置される天体が縛られる、訓練されるという捉え方になります。


過去の鑑定に見られたものを一つの例として挙げながら説明したいと思います。

その方はさそり座2室冥王星と、やぎ座の4室海王星がセクスタイルを形成。
そして頂点にふたご座の9室水星がはまっている形でした。

まず冥王星と海王星のセクスタイルの意味を考えます。
人間が実感として捉えづらい概念ですが、霊性の開発、芸術と深層心理の融和、心理の探究、占星術の探究、などを表しているアスペクトになります。

この意味に水星が縛られ、訓練されることになります。
水星は日常のコミュニケーションなども表しますが、この方はふたご座の水星だけあって一見コミュニケーションが上手なように見えるのですが、本人はやはり苦手意識をもっていました。
この水星は、上記の冥王星と海王星セクスタイルの象意の中で常にすり減っているので、日常のコミュニケーションに割く力がありません。
その代りに、この水星は精神世界の洞察においては、一般的でないレベルの成長をします。日々生きている中で、常にそうした深層心理を意識せざるを得ないのです。また、このアスペクトを所有している本人はそれを特別なことだと感じることは少なく、一般的な感覚だと感じています。そして他者とアスペクトの象意に関することを話すときに、その特異性に気づくことがあります。

日々アスペクトの象意に関して違和感を覚え、悩み、考えているので、その分野では他者が到底到達できないレベルまでいつのまにかレベルアップしているのです。YODはそういった意味では天才を生み出す素晴らしいアスペクトなのですが、どんなに高みに上り詰めたとしても、これで終わりという達成感を得ることが少なく、違和感を永遠に抱きながら生きていかざるを得ないのです。このあたりが、神の手たるゆえんでしょうか。

しかし、このアスペクトを持っていたとしても決して悲観することはありません。その苦悩はとても強い武器になります。そして、自分はYODの持ち主なんだ、この象意に関しては一生苦悩するんだということを受け入れてしまえば、不思議と才能のプラスの方面に目が行くようになるのです。占星術を知るという事は、素晴らしいことです。原因を突き止め、それを受け入れて、プラスの面に目を向けることができる。YODをお持ちの方は是非その才能の方をしっかり認めてみてください。少しずつ、積み重ねる感覚に変わっていくはずです。